24日の投開票で新たな顔触れが決まった神奈川県湯河原町議会(定数14)だが、31日に4年間の任期が満了となる現職議員12人のうち、半数を超える7人の一般質問の回数が0~1回にとどまることが25日、神奈川新聞社の取材で分かった。中には18年間で一度も質問しないベテラン議員もいた。質問回数を巡っては、町議の一人が政治活動用チラシで全議員の質問回数を一覧表にして問題提起したことを発端に、一部町議から反発を受けて懲罰処分となる騒動もあった。
一般質問は年4回の定例会で議員が自治体の施策や方針について執行部をただし、答弁を求める。同町議会の場合は最長50分の質問時間で議長は慣例上、質問しない。
町議会事務局によると、任期4年間の一般質問の回数は、“皆勤賞”の16回が2人いた一方で、0回4人、1回が3人だった。このほか3回1人、5回1人と続く。昨年4月の町議補選で当選した2人はそれぞれ3、4回だった。
当選回数が多い議員ほど質問回数が少ない傾向にあり、補選を除く1期目の議員の平均が11.0回だったのに対し、4期以上のベテランは0.7回にとどまった。0回のうち、今回の町議選で8期目の当選を決めた土屋誠一氏は18年間、今期限りで引退する露木寿雄氏は13年間、それぞれ一般質問ゼロだった。
土屋氏は「議員活動は一般質問だけではないし、やりたい人がやれば良い。委員会活動など一生懸命やっている」と反論。山本俊明議長も議長就任前は0回で「一般質問の回数は法的に定められておらず、それ以外に重きを置いている議員もいる」と釈明した。