プロ野球のセ、パ両リーグは29日に開幕する。昨季3位の横浜DeNAはスローガン「横浜進化」を掲げ、26年ぶりのリーグ優勝、日本一を目指す。
選手もファンも結束して戦った三浦大輔監督1年目の「一心」は6位。悔しさをばねに「反撃」した翌年が2位。優勝候補との前評判が高く、「頂戦」した昨季は交流戦初優勝を収めたものの、リーグ戦は3位に終わった。
勝負の4年目。熱い気持ちでチームを奮い立たせる指揮官が誓うのは「進化」。「目標に上り詰めるために、もっともっと進化していかないといけない」と挑戦者として勇気あるプレーを見せる。
打線は近年で最強の顔触れが並ぶ。オープン戦から安打を量産したドラフト1位ルーキー度会(ENEOS)が1番に入り、2番は大砲オースティンという攻撃的オーダー。佐野、新主将の牧、昨季首位打者のベテラン宮崎と勝負強いバッターぞろいの中軸は圧巻だ。
長年の課題だった走塁改革も進む。昨季12球団最少の33だった盗塁数は、オープン戦18試合で最多の24。一つ先の塁を積極的に狙う意識は確実にナインに浸透してきている。
今永(米大リーグ、カブス)が抜けた先発陣は、昨季の最多勝と最高勝率に輝いた新エース東が頼もしい。2020~22年の勝ち頭の大貫やFA宣言残留の石田健も順調な仕上がりだ。150キロ台中盤の直球が武器の新外国人ジャクソンの存在も心強い。抑え候補の山崎は投球スタイルに幅を広げた。
昨季は、7月上旬まで阪神と首位争いを演じた。その自信も、後半に失速した反省も、きっと生きてくる。
不動の4番牧は「ここ一番で、1点でも多く取って勝てるチームづくりがすごく大事」と決意。真価を示す1年になる。