自民党神奈川県連は30日、横浜市内で大会を開き、小泉進次郎会長(衆院神奈川11区)の続投を正式に承認するとともに、次期衆院選での必勝態勢構築などを掲げた活動方針を了承した。党派閥の裏金事件で厳しい世論にさらされており、小泉氏は下野に追い込まれた2009年衆院選以上の「苦しい局面」との認識を表明。県連関係者はおろか、来賓からも現状への憂いや危機感の表明が相次いだ。
「1955年の立党以来、最も厳しい状況だ。『政治とカネ』の問題が次々に明らかになる中、誠実さを欠いた対応で失望の声が寄せられている」
小泉氏の指名で続投が決まった梅沢裕之幹事長は党の現状をこう報告。党員らが会場を埋める中、「県連として政治の信頼回復に全力を尽くすことを約束する」と強調した。
活動方針では次期衆院選を「逆風下の戦い」としつつも、全20小選挙区での必勝を掲げた。小泉氏も「全精力を傾けて臨む」と表明。それでも厳しい党勢を念頭に「20人全員の当選を目指しながらも、比例復活でもいいから1人でも多く、国会に送り込むのが会長の責任」との本音も漏れた。
来賓として壇上に立った公明党県本部の三浦信祐代表(参院神奈川選挙区)は「破壊は一瞬、建設は死闘」とし、信頼回復の道のりの険しさを示唆。「自公の政権合意である『謙虚に国民の声を聞く』という原点に立ち返る契機にしてほしい」と求めた。