新入りの風魔忍者、募集中でござる─。小田原市観光協会は戦国時代に小田原北条氏を陰で支えた風魔忍者のアクションショーの出演者を募集している。2022年に400年ぶりに復活した令和の風魔一党は平日は学生やサラリーマン、休日は忍者ショーで華麗な殺陣を演じる二足のわらじを履き、これまで5万人以上の観客を動員。訪日客の回復も背景にさらなる忍者軍団の増強を図る。
募集は12~40歳で運動が得意な男女が対象。忍者の経験は不問。書類選考と面接の合格者は6月から全29回の殺陣アクション演者養成講座でプロの殺陣師の指導を受け、来年3月のデビューに向けて忍者の心得を学んでいく。
知名度がいまひとつだった風魔忍者を観光の目玉にしようと、観光協会が21年に忍者1期生を公募。89人の応募に格闘技やスポーツ経験者ら19人が残り、22年3月に「相州乱破(らっぱ)衆『風魔』」を結成した。
「風魔」は戦国時代の合戦を舞台にした寸劇を織り交ぜたショーを演じ、これまで小田原城の観光イベントなどを中心に出演。2年間で計165回の公演を重ねた。子どもだけの風魔キッズやゲストによるショーも含めて22、23年度で約5万4千人の観客を動員した。
同協会担当者は「2年間で演舞のレベルもかなり上がった。“推し”の忍者の追っかけをするファンもいるなど、風魔の存在が定着している」と胸を張り、2年半ぶりに新人忍者の公募を決めた。
応募は5月7日まで。合格者のみ養成講座の参加費1万7千円が必要。申し込みは同協会ホームページから。