不動の4番―。横浜DeNAのドラフト6位ルーキー井上絢登(24)が、イースタン・リーグで開幕から全試合で打線の主軸を任されている。チーム最多の71打席に立ち、打率3割5分1厘をマーク。度会隆輝(21)、石上泰輝(22)と同期入団野手が1軍でまばゆい光を放つ中、持ち味の長打力を伸ばそうと技術を磨いている。
四国アイランドリーグplus徳島では2年連続の本塁打王、打点王のタイトル2冠を獲得。打撃を武器にプロの門をたたいたものの、春季キャンプ終盤でB班(2軍)に合流した。
最高峰のレベルの高さには舌を巻いた。オープン戦や春季教育リーグで対戦し、感じたアマチュアとの最大の違いは「直球の速さ」。ルーキー誰しもぶち当たる壁と向き合う日々が始まった。
「入団当初は大振りになっていた。インパクトまでの時間でいかに無駄を省けるか」。豪快なフルスイングを生かしつつ、まずはティー打撃などでコンパクトに強く振ることを意識し始めた。
地道な練習が結果に結び付いたのは3月27日のオイシックス戦(新潟)。九回に右腕の外角ストレートを引っ張り、右翼スタンドまで運んだ。「自分のポイントをつかんだ」と自信をつかむと、この試合を含めて4試合連続で複数安打を記録。微調整したスイング軌道をものにしつつある。