神奈川県葉山町で計画されているマンションの開発許可を巡り、町が開発事業の事前協議書を受理しないのは不作為の違法に当たるなどとして、開発事業者「サンピア」(東京都文京区)が横浜地方裁判所に不作為の違法確認を求める訴えを起こしたことが8日、明らかになった。豊かな自然環境を守るための「町まちづくり条例」に基づく町の対応が問われる内容となっている。
訴えは2月27日付。訴状によると、同社は1月26日付で同町下山口の「サンアリーナ葉山」(仮称)の開発事業に関する事前協議の申請書などを町に提出した。しかし、町の担当者は「受理しないことに法的な根拠はないが、住民が反対しているため」などと受理を拒否したという。
これに対し同社は、事前協議申請は法令に基づく行為であり、町が申請書を受理せず協議や同意をしない行為は「違法な不作為」であると主張している。