自民党の山本朋広氏(衆院比例南関東)は17日の衆院内閣委員会で、陸上自衛隊練馬駐屯地(東京都)が配管内の赤さび防止装置をうたう「NMRパイプテクター」の入札を撤回した問題を取り上げた。「ちまたで疑似科学とかとんでも科学だとか指摘されている」と訴え、同装置を導入している防衛省や外務省などに経緯や効果をただした。
防衛省の答弁などによると、練馬駐屯地が今年1月、「NMRパイプテクター」と特定の製品を例示した上で一般競争入札の公告を行った。しかし、効果に疑問を呈する報道などを受けて、駐屯地は改めて情報収集を行う必要があると判断し入札公告を取り消した。
同装置を巡っては陸自秋田駐屯地、神町駐屯地(山形県)、防衛医科大学校(埼玉県)の建物で導入していた。外務省は米英とモンゴルにある日本大使館に試験的に設置し、国土交通省は国土交通大学校での設置を確認した。各省とも導入の経緯は確認できず装置の効果を検証していないと答弁。効果の有無はよく分からないという。
メーカーの日本システム企画(東京都)は公式サイトで同装置の効果を説明し、その正当性を主張している。