「不思議の国のアリス展」が、横浜高島屋ギャラリー(横浜市西区)で開かれている。英国での出版160周年を記念し、同国の出版元が所有する日本初公開のカラー原画や、貴重な研究資料など約250点を展示。アリス誕生の秘話などにも迫っている。
「不思議の国のアリス」は、1862年に数学講師だったルイス・キャロルが友人の子どもたちに即興で語った物語から生まれた。65年にはジョン・テニエルが挿絵を手がけ、ロンドンのマクミラン社から書籍が出版された。
テニエルの挿絵は、後に画家のハリー・シーカーら4人がカラー化。青いドレス、白いエプロン、金髪、青いリボンというアリスの姿が生まれた。会場では、4人が彩色した原画の巧みな表現を比較しながら展示。額の色で彩色者が分かるようになっていたり、物語の一節を添えていたり、アリスを知らなくても楽しめるよう工夫されている。
来日した同社の児童書最高経営責任者ベリンダ・イオニ・ラスムッセンさんは「アリスは175カ国の人たちに楽しんでもらっています。作品から大きな感動が伝わってくることを期待しています」と、来場を呼びかける。
5月6日まで。一般1200円、高校・大学生千円、中学生以下無料。問い合わせは、横浜高島屋電話045(311)5111。