鎌倉市の松尾崇市長は10日の定例会見で、ゴールデンウイーク(GW)中に市内を訪れた観光客数は昨年並みにとどまり、極端な混雑は生じなかったことを明らかにした。市や国は訪日外国人が増加していることを考慮し、今年は誘導員を特別に配置するなどの対策も講じた。観光客が殺到するとの見方が「肩すかし」となった松尾市長は「観光客が分散化したのではないか」と分析している。
市によると、GW期間中のJR鎌倉駅の乗降客数は昨年並みで、江ノ電鎌倉駅の乗降客数は昨年より1割ほど減った。人の分布を把握できるNTTドコモの「モバイル空間統計」では3、4日の午後2時ごろが鎌倉駅周辺の混雑のピークで、昨年に比べて約1.2倍に増えていた。多くの観光客が市内全域を訪れていたが、大きな混乱が生じるほどではなかったという。