厳しい連戦を乗り越えるにはフレッシュな若手の力が欠かせない。5月に入って2勝1分けと調子を上げてきたJ1川崎。前節から中3日で迎える鳥栖戦(15日・駅スタ)でベンチ入りを狙うのが、大卒ルーキーのMF山内日向汰(22)だ。上位進出の足がかりとしたい一戦へ、「全員が優勝を目指してやっている。連勝で勢いに乗りたい」と力強い。
確かな手応えがある。熾烈(しれつ)なチーム内競争を勝ち抜いて最近3戦は18人のメンバー入り。途中出場した11日の札幌戦では、終了間際に自らのボール奪取からミドルを放つなどゴールへの意欲を全開にした。
実戦を重ねることで視野が広がり、プレー選択に余裕が生まれているという。「自分の力はJリーグで通用することは実感できている。相手や味方の動きを見られるようになってきた」と自信を得ている。
小学生時代から川崎の育成組織に所属し、強豪・桐蔭横浜大で豊富な運動量と攻撃センスに磨きをかけた。周囲からは即戦力として見られる大卒枠。「もう試合に出ればOKという時期ではない。自分の存在意義は得点に関わること。チャンスで決め切れるようにしたい」と頼もしい。
チームは現在12位。負傷者も徐々に戦列復帰し、反転攻勢の機運が生まれている。山内は「自分たちはこの5月をターニングポイントにしようとやっている。本気で連勝を目指したい」と力を込めた。