19日に投開票された神奈川県・小田原市長選は、前市長の加藤憲一氏(60)が4選を果たし、4年ぶりの市長復帰を決めた。一夜明けた20日、加藤氏は神奈川新聞社のインタビューに応じ、「分断を乗り越え、持続可能な地域社会を実現する」と4期目の抱負を述べた。
─選挙戦を振り返って。
「頂いた票の多さに驚いている。市民の現市政に対する『とんでもない』という思いが思っていたより強く、まっとうな市政に戻してほしいとの声を受けてきた。変えていくのだという市民の意思と受け止めている」
─当選直後のインタビューでは「分断ではなく心を一つに」と話していた。
「いろんな立場があって意見の違いもあるが、前に進めるという意味ではみんな同じような気持ちを持っている。相手の意見もちゃんと聞いて、手を携えて『一円融合』を目指さないと市政は前に進まない」
─1期4年の守屋市政をどう評価するか。
「障害者、高齢者、子育て支援のチームなどから市政の市民への寄り添いや課題に対応する力が弱くなったとたくさん聞いてきた。経済界や政治権力への配慮が前面に出て、市民のことが後回しになっていたと感じる」