J1湘南は25日、アウェー磐田戦(午後2時・ヤマハ)に臨む。前節2ゴールで逆転劇を呼び込んだのがFWルキアン(32)。連発の期待が懸かる古巣戦へ「毎試合ゴールを狙う気持ちは変わらない。良くしてもらったチームだし、サポーターも好きだが、今は湘南のために戦う」と闘志を高ぶらせた。
前節の新潟戦では自身のJ1でのキャリアハイに並ぶ5ゴールに到達。特筆すべきは前線でのハードワークと献身性で、サッカーを始めた頃からのスタイルだと誇る。
「湘南は自分のスタイルと合っていて力を生かせている」とブラジル人ストライカー。周囲との連係も深まる一方で、「常に最善を尽くすことを意識しているし、自分が全てを出すことでチームも自分を助けてもくれる」とすがすがしい。
振り返れば、そのスタイルが爆発したのは2019年から3季過ごした磐田だった。21年にはJ2で22ゴールと量産。慣れ親しんだヤマハへの凱旋(がいせん)に「たくさんのゴールを決めることができたし、いい印象を持っている」。かつての〝庭〟で大暴れの予感だ。
前半戦は苦しい戦いが続いたものの、「思ったよりも結果がついて来ていないのが正直なところだが、細かいミスを改善して段々いい戦いができている」と強調。進化をよすがに、「今季の磐田は面白いサッカーをしていると思うが、自分たちの戦い方をすれば必ず勝てる」と自信をみなぎらせる。
胸に秘めた思いもある。「親が近くにいられない時期も支えてくれた」という最愛の祖母が他界。サッカー選手になるのは祖母の願いでもあったと明かし、「まだ悲しい気持ちが強いが、今プレーできているのも彼女のおかげ。これからもおばあちゃんのためにサッカーをしていきたい」と決意を新たにしていた。