JR平塚駅北口の老舗蒲鉾(かまぼこ)店「中秋蒲鉾店」(平塚市紅谷町)と県水産技術センター(三浦市)がタッグを組み、平塚産の野菜をふんだんに使った揚げかまぼこを開発した。「湘南七夕揚げ」と命名、来月5日から始まる「湘南ひらつか七夕まつり」で初お目見えする。同店の中村彰伸社長(41)は「平塚をモチーフにした商品。食感を楽しんでほしい」と話している。
新商品は2021年ごろ、平塚市が同センターに「七夕まつり向けに、地元の農産物と水産物を組み合わせた商品を作ってほしい」と依頼し、両者を中心に開発を進めてきた。その中で、通年の出荷があり、平塚名産で「かながわブランド」にも登録されている「しょうなん小松菜」と、三崎のカジキに着目。試行錯誤を重ね、製品化にこぎ着けたという。
葉物野菜は水分が出るため練り物には向かないとされるが、浅漬けにして水分を抜くことで、味を凝縮させ本来の風味を際立たせた。さらに手作りの工程を駆使し、魚肉本来の味や食感を楽しめるかまぼこに仕上げた。ゴボウやニンジン、タマネギといった野菜を混ぜることはあるものの、葉物野菜が入った練り物は全国的にも珍しいという。