神奈川県川崎市麻生区の農園「アグ里やまかげ」でブルーベリーの収穫が最盛期を迎えている。畑を管理する長谷川瑞英さん(84)は「季節ごとにタケノコや柿、ミカンなどが収穫できるが、ブルーベリーは一押し」と期待を込める。
21年前に7代目として畑を継いだ長谷川さんは、ブルーベリーの栽培を始めた。「最初は疲れてへとへとで、すぐに辞めたくなったよ」と苦笑いする。
朝は4時に起きて夜は10時に寝る生活を続けること4年。ついにブルーベリーの収穫ができるようになった。「自分で始めたブルーベリーで来る人が笑顔になる。うれしかった」と長谷川さん。大粒で甘みのある「オニール」やさっぱりとした味わいの「スパルタン」など約15品種が実を付けている。ブルーベリーの味に魅了されてリピーターとなる人が後を絶たない。
摘み取りを終えた横浜市青葉区の洋菓子店「ベルグの4月」のパティシエ、斎藤莉里さん(22)は「新鮮なブルーベリーを収穫できるので、おいしいケーキを提供できる」と満足していた。
農園では、新たにマンゴーの栽培をスタートさせた。沖縄から仕入れた苗木はすくすくと大きくなっていて、順調にいけばあと4年ほどで収穫できるという。長谷川さんは「この年でも挑戦を続けたい」と丹精込めていた。
問い合わせは、同園担当者電話090(7263)1777。