視覚障害者が踏切内で事故に遭うのを防ぐため、神奈川県は鉄道事業者と連携して県管理道路と交差する踏切内に点字ブロックの設置を進める。該当する踏切は29カ所で、2025年度中の完了を目指す。うち徒歩での通行量が多く、バリアフリー法で特に対策が必要とされた3カ所は24年度中に設置する方針。
19日の県議会本会議で黒岩祐治知事が公明党の亀井貴嗣氏の代表質問に対し、方針を明らかにした。
22年に奈良県大和郡山市の踏切内で目の不自由な女性が電車と接触し死亡した事故などを受け、国土交通省が今年1月、踏切の安全性向上に関するバリアフリー指針を改定。踏切内に点字などの誘導表示を増やすため、整備の位置づけを「望ましい」から「標準的」に格上げした。踏切から逸脱せずに渡れるよう、踏切内の歩道に白色の点字ブロックを敷き詰め、2本の黄色の線状突起で挟む形状を標準とすることも決めた。