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大阪でインクルーシブ教育を考える 全国への普及目指し、日弁連が集会

カナロコ by 神奈川新聞 2024年6月29日 22時7分

 障害の有無にかかわらず共に学ぶ「インクルーシブ教育」の実現に向けた方策を考える集会が29日、大阪府内で開かれた。40年以上にわたって差別解消に取り組む弁護士らが登壇。障害者権利条約に基づき、どの子にも保障される基本的人権として全国に普及させるべきだと訴えた。日本弁護士連合会の主催。

 大谷恭子弁護士は基調講演で、障害のある子の就学先を決める過程について「医師や特別支援教育の専門家らが上から目線で決めつける『パターナリズム』が根強く、地域の学校を希望してもかなわないことがある」と問題視。「権利条約はパターナリズムを否定しており、当事者があるがままに地域で学び、生きる権利を保障している」として改善の必要性を指摘した。

 国連は2022年、特別支援学校・学級という形で学びの場を分ける「分離教育」の廃止に向けた施策を推進するよう政府に勧告している。大谷さんは「共に学ぶ教育の推進を通じた学校変革の機運を高めよう」と呼びかけた。

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