東京国税局が1日公表した県内の2024年分の路線価(約2万1千地点)は、前年からの平均変動率が3.6%の上昇となった。現在の計算方式になった10年以降、過去最大の上昇率で、県内18税務署管内のそれぞれ最も高い路線価の地点をみると、2年連続で全18地点で上昇した。
2桁の伸びを示した地点は、前年の2地点から6地点に増加。5%以上の地点も2地点増えた。神奈川は、東京国税局管内の1都3県(東京、神奈川、千葉、山梨)で唯一、横ばいや下落の地点もなく、新型コロナウイルス禍から完全に脱却したとみられている。
最大の上昇率は、相鉄線二俣川駅前の「二俣川駅南口駅前通り」(横浜市旭区)の15.9%。上昇率は同管内で2位で、前年の2倍以上の伸び。駅直結の商業施設「ジョイナステラス」が新装開店したほか、相鉄・東急新横浜線の開業で、都心への利便性が向上したことも影響した。相鉄不動産販売(同市西区)によると、同駅周辺では不動産相場が高止まりしているという。商業施設の増加もあり、担当者は「二俣川の人気度が上がった」という。