7日午後10時45分過ぎ、綾瀬市寺尾中の橘川佳彦氏の事務所に「当選確実」の知らせが届くと、集まった100人余りの支援者から「うぉーっ」と声にならないどよめきと大きな拍手がわき起こった。
事務所に入り、支援者と共に万歳で初当選の喜びをかみしめた橘川氏は「みなさんの力が一致団結して、ここにたどり着いた。1期目にはまず公共交通の充実をしっかり計画を練って、みなさまの足の確保をやっていきたい」と述べた。報道陣から初当選の気持ちを改めて聞かれると、しばらく間を置いた後、「言葉になんねー」と大声で叫び、感情を爆発させた。
佐竹百里氏は同日午後11時10分ごろ、綾瀬市深谷中の事務所で約30人の支援者らに頭を下げ、「政策が伝わらなかった。私の力不足が原因だが、既成勢力に負けたという思いがある。この町を前に進める政策が継続できなかったことが悔しい」と唇をかんだ。
保守層が多い土地柄で、市長選では初の女性候補。草の根運動を軸に政策を訴えてきた。佐竹氏は「戦い方自体に悔いは全くない。投票率を上げられなかったのは候補者としての責任」と受け止め、今後は「綾瀬のまちづくりを見てゆっくり考えたい」とした。
栗原茂明氏は8日、神奈川新聞社の取材に「投票率が低かったことはショックだった。市民が無関心というのではなく、行政に対する拒否権の現れだと受け止めている」と述べた。
笠間昇氏は同日、取材に「私の力不足で支援者の方には申し訳ない。投票率が低かったことは自民党支持者の多い綾瀬にあって嫌気が差してしまった結果ではないか」と述べた。