横浜市旭区の帷子川で今月上旬、小学5年の男児(10)が死亡する事故が起きた。約1.8メートルの深みに足を取られて溺れたとみられ、川を管理する旭土木事務所は事故後、深い場所に近づかないよう注意喚起のポスターを掲示した。
事故現場の上流には、川の流れを緩やかにするための護床ブロックが設置されていた。深みが生じた原因は不明だが、専門家は「人工構造物の下流は川底が削られ、急に深くなることがある。近寄らないで」と呼び掛けている。
事故が起きたのは5日午後3時15分ごろ。相鉄線鶴ケ峰駅から西に約1キロの住宅街近くを流れる帷子川で、「鶴ケ峰本町公園」前の地点。川幅は約12.4メートルあり、現場からおよそ300メートル上流には消火活動などの際に用いられる階段が設置されている。
同事務所によると、階段は常時開放されており、付近の水深は「(雨などが降っていない)通常だと大人の膝丈ほど」。子どもが川の中に入って遊んだり泳いだりすることは「想定していなかった」というが、近隣住民は「夏に子どもが川に入って遊んでいる光景はよくみる。子どもの水遊びスポットになっていた」と話す。
旭署によると、男児は一緒に遊んでいた友達3人とこの階段を使って川に入り、遊びながら下流に移動している時に深みに足を取られ、溺れたとみられる。
友達が救助しようとしたものの、足が着かない場所だったため近寄れず、男児らとは別に川遊びをしていた子どもが119番通報した。