山下ふ頭（横浜市中区）の活用方法を話し合う再開発検討委員会の第4回会合が12日、同区で開かれ、寺島実郎委員長の委員辞任が報告された。新たな委員長に就いた専修大社会科学研究所研究参与の平尾光司氏は、「市民による市民のための市民の再利用」に向けて答申を取りまとめる方針を掲げた。
委員からは市に対し、「答申後」の議論に市民を参画させるよう求める注文が付いた。
検討委は昨年8月、日本総合研究所会長の寺島氏ら12人の「学識者委員」のみで始動したが、市の意向で「地域関係団体」の代表者6人が加わった。この経緯を巡って寺島氏と市に見解の相違があったとみられ、市長付属機関のまとめ役が答申を出す前に辞任するという異例の事態に至った。
事務局の市港湾局が推薦し、委員の互選で新委員長に就任した平尾氏は「学識者と地域の委員によってさらに踏み込んだ議論を展開したい」と抱負を述べた。