リフォームを軸に地域課題貢献に取り組む横浜市内の企業がエナジードリンクの商品化を進めている。モルトかすを活用した環境に配慮した製品で、多くの人が恩恵を受けられる仕組みづくりを目指す。発売を機に、クラウドファンディング(CF)を実施し協力を募っている。
「横浜発のエナジードリンクで街を元気にしたい」。新型コロナウイルス禍の2020年、エリアプロジェクト(横浜市都筑区)の小杉駿介代表(36)は「エナジーハマー」の商品化を思い付いた。コンセプトは「濱(はま)風を受けて勢いづく」。
横浜ビール醸造所(同市中区)のビールの生産過程で廃棄されるモルトかすと、クラフトコーラを作るアカガミコーラ研究所から提案されたスパイスを使用。麦のうまみとパンチのある味に仕上がったという。ラベルのデザインは、近代競馬発祥の地とされる横浜にちなみ、馬に翼が生えたペガサスを起用。横浜出身のアーティスト、高橋憲助氏が考案した。
「エナジーハマーを飲めば飲むほど、横浜に還元されていくようにしたい」と小杉代表は語る。売り上げの一部で、老若男女が交流できる地域の運動イベントを企画し、瓶の上部のラベル貼りは都筑区内の就労支援B型事業所に依頼するという。
CFはウェブサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で21日まで実施。一口5千円から。集まった寄付金は、製造費や地域イベントに活用する。
発売は10月初めで、みなとみらいのお土産屋やコンビニ、都筑区内の飲食店などに並ぶ予定だ。「横浜といえばエナジーハマー。定番のお土産になってほしい。おつかれハマー!を合言葉にみんなで飲んで」と小杉代表は期待を込めた。