4月にオープンした不用品の再利用(リユース)拠点「ジモティースポット川崎菅生店」(神奈川県川崎市宮前区)に注目が集まっている。使わなくなったがまだ使える物を引き取ってもらえる場所で、市内では二つ目の店舗。同社の担当者は「多くの人に気軽に利用してほしい。ごみの削減に貢献する場所を目指したい」と思いを込める。
「まだ使えるけど、うちではいらない。でも捨てるのはもったいない」という不用品を予約なしで持ち込むことができる。
中古品の買い取り・販売ではなく、無料で引き取り、0円や値段を付けて販売している。粗大ごみとして廃棄する場合には料金がかかる物でも、無料で引き取ってもらうことができる。持ち込みは市内在住の人に限られるが、購入は誰でもできる。
店内には、机やいすといった家具、プリンターやアイロンなどの家電だけでなく、衣服や食器などさまざまな物が並んでいる。その品数は5千点に上り、店舗では8千点の品ぞろえを目指している。
ジモティーは、運営する地域情報サイトを使って個人間で中古品の無償譲渡や売買を仲介するサービスを展開している。川崎市内のケースはその実店舗版だ。同社の担当者は「必要とする人に安価で手に取ってもらえるように値段を設定している」と工夫を凝らす。
ジモティーと川崎市は「地域内でリユースを加速することで、粗大ごみの排出量を減らしたい」という狙いが一致し、2022年11月から連携を始めた。同月には市内で1号店となる「ジモティースポット川崎」(同市多摩区)を開設した。昨年度は約4万点を譲渡・販売し、その結果、約200トンのごみの減量に成功した。