老朽化が問題となっている神奈川県真鶴町役場庁舎を巡り、小林伸行町長は22日、町議会全員協議会で、来年4月から一部機能を情報センター真鶴(同町真鶴)に移転する方針を示した。併せて町民センター(同町岩)の廃止や職員の働き方改革なども打ち出したが、町民からは「計画が早急過ぎる。もっと町民の声を聞いてほしい」と困惑の声が上がっている。
町庁舎は地上3階、地下1階建てで1971年に建設。築50年以上が経過し、今後も大規模な改修工事が必要とされる。移転先に挙がった情報センターは2004年に建設。地上3階、地下1階建てで映像ホールや貸し会議室のほか3階には図書館を備え、町民が集うコミュニティースペースとしても機能している。
町役場機能の移転は来年4月1日に一部を行い、27年ごろまでに終える計画という。小林町長は「今の役場には網戸もなく、いろんな所で傷みが目立ってきている。建物は持っているだけで修繕が必要になるので、早めに集約した方が良い」と早期の庁舎移転の必要性を強調した。
また、30年には新たな町立小中一貫校の開校が予定されていることを踏まえ、現在、情報センターが担っている図書館と公民館の役割を新校内に移す考えも示した。老朽化が進む町民センターの廃止も掲げた。