箱根町内の交通渋滞を解消しようと、関西電力は人工知能(AI)を活用した相乗りワゴンタクシー「カンモビMove」の実証実験を8月1日から町内で始める。観光客数が新型コロナウイルス流行前の水準に戻りつつある中で交通渋滞も慢性化し、新たな交通インフラの拡充に向けて有用性や課題を検証する。
国際観光地の箱根では、慢性的な道路渋滞とともにタクシーの待ち時間の長さが課題となっている。背景には高齢化などでタクシー運転手が減少している状況がある。
実証実験は町内を対象に、地元のタクシー事業者が9人乗りワゴン車4台、4人乗り電気自動車(EV)1台を午前8時~午後6時に運行する。AIが予約に応じて利用者同士をつなげ、目的地までの最適なルートを解析。乗車定員の多い車両で効率的な「相乗り」を実現することで、走行車両の減少による観光客のスムーズな周遊や二酸化炭素(CO2)排出の削減が狙えるという。