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河野氏「脱原発」から転換 自民総裁選出馬へ支援拡大狙う 電力需要増加の予測、再エネ目標達成「追いつかない」

カナロコ by 神奈川新聞 2024年8月2日 19時40分

 河野太郎デジタル相(衆院神奈川15区)は2日の閣議後のオンライン会見で、持論だった「脱原発」から転換する姿勢を改めて示した。9月の自民党総裁選出馬を模索する中、原発再稼働を容認することで所属する麻生派(志公会)を軸に幅広い支援を狙う思惑もあるとみられる。

 河野氏はデータセンターや生成人工知能(AI)など新たな電力需要が増える予測があると指摘。2050年カーボンニュートラル(脱炭素)達成に向けては「再生可能エネルギーの導入を今の倍のペースにしたとしても目指す時期に追いつかない予測もある」とした。今後の電力需要の拡大予測に対応するためには「メリットオーダー(発電コストの低い発電方法)に応じて動かしていくということになる」と述べ、今後は原発の再稼働も必要となるとの認識を改めて示した。

 初当選した1996年から脱原発路線を貫いてきた河野氏は東京電力福島第1原発事故後の2012年に超党派議員に呼びかけた「原発ゼロの会」を結成するなど、原子力政策を真っ向から批判。21年総裁選では耐用年数が過ぎた原発は速やかに廃炉とし、新増設や建て替えは不要とする公約を掲げていた。

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