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横浜市教委、歴史と公民の中学教科書は育鵬社など不採択 25年度から使用は帝国書院版 無記名投票は継続

カナロコ by 神奈川新聞 2024年8月2日 23時10分

 横浜市教育委員会は2日に定例会を開き、市立中学校など147校で来年度から4年間使用する歴史と公民の教科書について、いずれも帝国書院版を採択した。戦後の歴史教育を「自虐的」と批判する「新しい歴史教科書をつくる会」の流れをくむ出版社(育鵬社、自由社)は選ばなかった。ただ、無記名投票による採択には市民団体から改善を求める声が上がった。

 採択は下田康晴教育長と教育委員の計6人で行われた。学識経験者や校長・教員、保護者ら20人で構成する「教科書取扱審議会」の答申を踏まえ、歴史は9社、公民は6社の教科書について審議。歴史、公民ともに答申の評価が高かった帝国書院版に6人全員が票を投じた。

 採択の方法は挙手、記名投票、無記名投票の三つから選ぶ形だが、「冷静な判断ができる環境の保持」を求めた中上直委員の提案で無記名投票に決まった。市教委によると、中学校の教科書採択では2015年以降、無記名投票が続いている。

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