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秦野たばこ祭と伊勢原道灌まつり 運営費の確保に苦心

カナロコ by 神奈川新聞 2024年8月3日 11時45分

 ともに市最大のイベントで、9月末から2週連続で行われる秦野市の秦野たばこ祭(9月28、29日)と伊勢原市の伊勢原観光道灌(どうかん)まつり(10月5、6日)について、両市が運営費の確保に苦心している。物価高騰などに伴う諸経費が増加しているためで、あの手この手で協賛金を募ろうとしている。

 秦野たばこ祭では、フィナーレを飾る打ち上げ花火の財源は募金や協賛金が予算ベースで5割弱を占める。近年の物価高騰などのあおりを受け、原料や人件費を含んだ花火会社に支払う委託料として、約100万円の増加を見込んでいる。

 秦野市は少しでも財源を確保しようと、昨年に続いてクラウドファンディング(CF)を実施。運営サイトを経由せずに独自運営とすることで委託費を削減。25品目あった返礼品は、祭り会場にも実際に飾られる「メモリアル名入れ提灯(ちょうちん)」といった人気の8品に絞り込み、返礼品購入や送料など約17%の削減を図った。

 一方で体験型返礼品として「花火桟敷席」を昨年の45人分から360人分に拡大。混雑なく観覧席が確保できる点をアピールし、さらなる出資につなげたい考えだ。

 CFには今月23日現在で47組計約45万円の応募があったという。市観光振興課は「メリットを感じてもらう内容を提供し、祭りを楽しんでもらいながら支援につなげたい」と話している。

 伊勢原観光道灌まつりでは、支出に対する収入は約5割止まりという。残りは伊勢原市などの負担となるが、今年は交通整理や警備に昨年比約1.5倍の費用増が見込まれている。

 市はプログラム掲載の広告費やメインパレードの協賛費、それらに貢献した上でのぼり旗に社名を記入できる特別協賛費など、さまざまな手段で協力金を募る。市商工観光課は「昨年は約1800万円が寄せられた。目標の2千万円を目指したい」と力を込める。

 秦野たばこ祭への問い合わせは秦野市観光振興課、電話0463(82)9648。伊勢原観光道灌まつりへの問い合わせは伊勢原市商工観光課、電話0463(94)4729。

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