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「小石河」が「河小石」に? 自民党総裁選、関係複雑化で小泉氏の仲介期待も

カナロコ by 神奈川新聞 2024年8月5日 17時24分

 前回の自民党総裁選では河野太郎デジタル相(衆院神奈川15区)の勝利を目標に結束した小泉進次郎元環境相(11区)と石破茂元幹事長の三者だが、「小石河連合」といわれる関係がここに来て複雑化してきた。河野氏に続き石破氏が出馬に意欲を示し、対決の可能性が出てきたからだ。両氏とも支援を望んで小泉氏との接触を模索する「河小石」の構図。間に立つ格好の小泉氏の出馬を促す機運も党内にはあり、秋の総裁選では3人が並び立つ可能性も取り沙汰される。

 「小石河連合」の複雑化を促したのは、3氏が頼みとする菅義偉前首相(2区)が進めた脱派閥の動きだ。派閥裏金事件の打開策として岸田文雄首相が丸のみし、麻生太郎副総裁の派閥を除く各派が解散、もしくは解散手続きに入っている。議員への縛りがなくなったことで、総裁選出馬に必要な推薦人(国会議員20人)の確保も容易となった格好だ。

 前回の総裁選で石破氏が河野氏支援に回ったのも「推薦人集めで見通しが立たなかった」(自民幹部)のが一因とされる。今回は総裁選の日程も決まっていない7月27日の地元・鳥取の県連大会で事実上の出馬表明を行ったが、「自力での20人確保のめどが立ったのではないか」(同)との見方がもっぱらだ。

 菅氏に近い中堅議員は「菅さんが進めた脱派閥が小石河関係の複雑化につながるとしたら皮肉」と漏らすが、「出たい人が挑戦するのが総裁選本来の姿。世間から乱立と批判されようが、どんどん出て党の再生や政策を訴えればいい」と話した。

 ただ、前回総裁選で岸田首相に敗れた非主流派議員たちからすれば結果として現職の再選を利する事態は避けたいところだ。二階俊博元幹事長の旧派閥に所属していたベテラン議員は「40代で先がある小泉さんにここでは仲介役に回ってもらい、石破さんと河野さんの一本化を模索してほしい」との期待を明かした。

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