川崎市は2026年度から特定の条件下で運転手を不要とする「レベル4」の自動運転バスを走らせるため、25年1月から人が走行を補助する「レベル2」での実証実験を開始する。ルートの一つとして、川崎市と東京都大田区を結ぶ路線を設けた。「レベル4」に向けた警察の管轄が異なる都道府県をまたぐ取り組みは国内初といい、“川崎モデル”が自動運転技術の発展の一翼を担いそうだ。
実証実験は、約9900万円の最先端技術が搭載された電動バスを全国に先駆けて導入する。高精度3次元地図情報や高度なセンサー技術などを用い、最高速度は時速35キロで走行する。1回の充電で約200キロ走れる。人による運転で28人、自動運転の場合で16人がそれぞれ乗車できる。
実証実験での運行ルートは(1)京急線大師橋駅から多摩川スカイブリッジを経由して天空橋駅(大田区)に向かう1周4.4キロ(2)川崎駅から市立川崎病院や川崎市役所を循環する同1.3キロ-を走らせる。
来年1月13日ごろからテスト運行し、同27日ごろから10日間、まずは無償で市民らが乗車体験できる。25年度以降の有料化を見込んでいる。