リゾートホテル「ラビスタ観音崎テラス」(横須賀市)が今月、開業から1周年を迎えた。首都圏近郊に住む60代以降の夫婦を中心にリピーターは増えつつあるが、全国レベルでの認知度は決して高くない。そこで今期は、地方発の募集型団体旅行を企画するなど新たな施策を展開し始めている。
7月中旬の平日。同ホテルのラウンジに、続々と宿泊客が集まってきた。70代前後の女性2人組もいれば、20代のカップルなども。幅広い層の利用者が見受けられた。9月23日まで夏季限定でオープンしている屋外プールからは、若年層が楽しむ声も聞こえた。
「今夏は初年度を上回る予約数をいただいている」と話すのは、関口洋輔支配人(48)だ。同ホテルの場所では京浜急行電鉄(横浜市西区)が「観音崎京急ホテル」を運営していたが、2022年9月に営業終了。全国でホテル事業を展開する共立メンテナンス(東京都)が外観などをベースにリニューアルし23年8月4日、リゾートホテルに特化したブランド「ラビスタ」としてオープンした。
建物は地上3階建て。ホテル棟の60の客室に加え、キャンプの新しいスタイルとして注目されるグランピング施設を15室新設。東京湾を一望できる眺望を生かしたつくりに仕上げた。
開業から1年。60代以降のアクティブシニア層のリピーターが増加傾向にあるという。関口氏は「お金とお時間に余裕がある方々。毎月いらっしゃるお客さまもいる」と話す。