気象庁が南海トラフ巨大地震の注意情報を発表したことを受け、県内でも地震への備えを再確認する動きが広がっている。県西部の住民は自宅でできる対策を講じ、湘南地域の海の家関係者は津波への警戒を強めた。備蓄水や非常食を買い求める客も増え、ホームセンターやドラッグストアなどが対応に追われた。
横浜市保土ケ谷区のホームセンター「コーナン保土ケ谷星川店」では8日夜から、備蓄水や非常食、防災グッズを買い求める客が増えた。
9日も半日だけで、2リットル入りの飲料水が普段の約3倍の計900本売れた。6本セットの箱入りを選ぶ客が多いという。湯や水を注ぐだけで食べられる「アルファ化米」も2日間で計110食が売れた。
近くに住む男性会社員は2リットルの水3本を購入。「今回の地震をきっかけに、いつかは来るだろう災害に備えたい」と気を引き締めていた。
同店チーフの櫻井純さん(35)と主任の落合智啓さん(33)は、保存可能な食料を日頃から多めにそろえ、期限前に消費して買い足す「ローリングストック」を推奨。「普段から備蓄品に関心を向けてほしい」と呼びかけた。