江戸時代から昭和初期まで神奈川県清川村煤ケ谷地区で行われていた雨乞いの竜の儀式を再現した「青龍祭」が10日、村内で催された。同祭実行委員会と村、村教育委員会の主催。
地域住民でつくる「青龍保存会」(五本木半三会長)のメンバーらが1月から、材料となる竹を切り出し、わらとかやで胴体を作るなど準備を進めてきた。
完成した長さ約15メートルの巨大な2頭の竜はこの日、村内をパレードし、村運動公園(同村煤ケ谷)に到着。夕闇に包まれるころ、公園内のステージで勇壮な「青龍太鼓」を打ち鳴らし「降龍の儀」が行われた。今年は地元の村立緑中学の生徒有志も、青龍太鼓の打ち手などとして活躍した。
参加者が力を合わせて竜を持ち上げて公園内を2周する「渡御(とぎょ)」に続き、「昇龍の儀」で竜に点火。竜の胴体には「家族で楽しく暮らせますように」などと住民らが記した「祈願札」が取り付けられ、多くの願いが込められた竜は激しい炎に包まれた。