「ドラえもん」や「キテレツ大百科」「エスパー魔美」など老若男女に愛される作品を生み出した、漫画家の藤子・F・不二雄さんが描いた原画などを展示する「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」(川崎市多摩区)の来館者数が今夏、500万人を突破した。コロナ禍の影響で来館者が大幅に減少する時期もあったが、市内の子どもたちを対象とした校外学習を促したり、海外向けの交流サイト(SNS)に情報を発信したりするなど、幅広く藤子さんの思いを届ける取り組みを続けている。
2011年9月3日に開館した同ミュージアムは、昭和を代表する漫画家「藤子・F・不二雄」こと藤本弘さんの約5万枚の原画を保管・展示公開している。
1階ではドラえもんの50年の歩みを展示。2階は期間限定の企画展を開催する。現在は藤子さんの生誕90周年を記念する「好き」にまつわる原画が並べられている。季節ごとにミュージアムショップで新商品を販売し、カフェではオリジナルメニューを提供するなど何度訪れても新たな体験ができるよう工夫を凝らす。
広報担当の横田咲子さんは「藤子先生の優しさや愛情、好きが盛り込まれた多くの作品を知ってもらいたい」と強調した。