国内トップレベルの救助スキル発揮を─。23日に千葉県市原市などで開かれる「全国消防救助技術大会」の陸上の部団体種目に横須賀市消防局が26年ぶりに出場する。予選会を勝ち抜いたのは、同消防局三浦消防署(三浦市初声町下宮田)第2救助係のチーム。「訓練に全力で取り組む姿を発信することで市民がより安心できるようにしたい」と大舞台へ意気込む。
全国大会で挑む種目は「ロープブリッジ救出」。建物や河川の中州などに取り残された要救助者を隣の建物や対岸から20メートルのロープを伝って侵入し、救出することを想定する訓練だ。全国32チームが競い、救出するまでの安全確実性と所要時間が評価される。
3月末に結成したチームは消防士長の常石将司さん(32)と高橋祥平さん(31)、消防士の朝倉達也さん(29)、日下貴冬さん(22)の4人。4月から週3回の練習を積み、三浦半島地区、県、関東地区の各大会を突破した。常石さんは「スピードが求められる中、ベスト、ベターな行動を瞬時に考える力が磨かれた」と語る。
10日後に決戦を控えた13日。救助服に袖を通した隊員らは厳しい日差しの中、三浦半島が一望できる同署屋上で訓練に励んでいた。屋上から常石さん、高橋さんの競技歴10年近いベテラン2人が対岸の訓練棟に向かい要救助者役の朝倉さんを救い出す一連の流れを確認した。