神奈川県鎌倉市は21日、パリ五輪の体操男子で3冠を果たした岡慎之助選手(20)と同団体総合で金メダルを獲得した杉野正尭選手(25)に市民栄誉賞を贈呈した。地元の徳洲会体操クラブに所属する両選手の凱旋(がいせん)に市民らも駆けつけて歓迎。岡選手らは「鎌倉市民を代表して五輪に出場し、感動を届けることができてうれしい」と振り返った。
午前11時、同市役所を訪れた岡選手らを市職員らが拍手で出迎え、松尾崇市長が花束を贈った。その後、市議会議場で行われた表彰式で松尾市長は「多くの人々に勇気を与えてくれた」と2人の健闘をたたえた。
岡選手は2年前に右脚のけがを負い、長いリハビリ生活を経て復活。パリ五輪では日本勢で52年ぶりとなる団体総合、個人総合、鉄棒の3種目で金メダルを獲得し、平行棒で銅メダルに輝いた。岡選手は「自分は負けず嫌い。一日一日のトレーニングを積み重ねた結果」と振り返った。杉野選手も「(試合当日は)深夜にもかかわらず多くの人が応援してくれて力になった。幸せな一日だった」と地元の声援に感謝した。
岡選手は岡山県出身で中学卒業後の2019年に徳洲会に入部し、鎌倉に住んで6年目。杉野選手も鎌倉に4年間住みながら練習を積んで五輪の夢舞台に臨んだ。