偽造した新聞社の名刺で記者になりすまし、東都大学野球リーグを取材しようとしたとして、鎌倉市は21日、同市消防本部大船消防署警備課の30代の男性消防士長を停職3カ月の懲戒処分にした。
市によると、消防士長は4月、東京都内の明治神宮野球場で開催された春季リーグ戦に朝日新聞社の元記者の名刺を使って取材に入り、各大学の応援団やチアガールを撮影していた。警視庁は6月、消防士長を私印不正使用の疑いで逮捕した。
消防士長は消防本部に届け出をせず、フリーカメラマンとして活動し副業の収入を得ていた。カメラマンの仕事を通じて知り合った元記者の名刺を偽造して利用していた。
市の聞き取りに対し、消防士長は「記者の名刺を使えば、記者席などにも入れ、応援団とも接触しやすく取材を受けてもらえると思った」と話しているという。
また、昨年12月に茅ケ崎市内の日帰り入浴施設のロッカーから他人の財布を盗んだとして、同本部鎌倉消防署警備課の20代の男性消防副士長を停職6カ月の懲戒処分とした。