2022年7月、逗子海岸近くの路上で米海軍人が海水浴客ら男女4人を後ろから突き飛ばすなどして重軽傷を負わせた事件を巡り、事件と裁判を周知する街頭活動が23日夕、JR逗子駅前で行われた。
同事件で傷害罪に問われた米海軍横須賀基地所属の被告(31)の公判の結審が9月9日に横浜地裁横須賀支部で予定されており、被害者の支援者が実施。「2年がたったが解決しておらず、事件を知ってほしい。米兵による暴力が許されてはいけない」と呼びかけ、通行人らにビラを配布した。
逗子市在住の岩中和子さん(71)はビラを受け取り事件を知り、06、08年に横須賀で起きた米兵による日本人殺害事件に触れ「痛ましい事件を重ねた。沖縄の性的暴行事件だけでなく地元基地にも目を向けたい」と関心を寄せていた。活動に参加した新倉泰雄さんは「まずは知ってもらうことが大事。裁判の傍聴にも足を運んでもらいたい」と話した。
公判では弁護側が、被告が脳の高次機能障害と多量飲酒による急性アルコール中毒の影響で「心神喪失状態」だったとして無罪を主張している。判決は9月26日に言い渡される予定。