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書店で完売も、横浜・青葉区を歩くガイドブックが好評 7コースで歴史を紹介

カナロコ by 神奈川新聞 2024年8月26日 11時50分

 持ち歩こう、地元の歴史─。横浜市青葉区が区制30周年を記念して発刊したガイドブック「よこはま青葉の歴史を歩く」が好評だ。15年前に作成した区史の書籍とは一線を画し、区内の寺社や史跡などを訪ねる際に手軽に使える“現地案内役”として、区内外の利用者から人気を呼んでいる。

 同書は、早淵川源流域の谷戸道、石川・荏田の古道のほとり、鶴見川(谷本川)の用水とため池、市ケ尾周辺の古代遺跡、奈良・恩田の史跡、田奈かいわいの石造物、青葉区域の大山街道など、区の歴史を網羅した「七つの探訪コース」を設定。各コースの見どころを地図や写真付きで案内し、解説文は青葉ゆかりの郷土史家や専門家、歴史研究グループが執筆した。

 また巻頭では歴史探訪の基礎知識として、街道や江戸時代の村々の成り立ち、石造物や仏像の鑑賞方法なども紹介している。持ち運びに便利なB5判で、全62ページをカラー印刷にした。

 区制15周年の際には、区史に相当する書籍「青葉のあゆみ」が発刊されたが、「今回は区の通史にしなかった」と編集委員長で地域史研究家の相澤雅雄さん(75)。「区民から『地域の歴史に気軽に触れたい』との要望があり、青葉の歴史を広く浅く現地で学べるよう工夫した」と話す。同区地域振興課によると、利用者からは「何げなく歩いていた道にこんな所があったのかと驚いた」「コース案内を確認しながら何回かに分けて歩いてみたい」などの声が寄せられたという。

 2千部を発行し、6月から1部700円で販売すると、青葉・都筑両区の大手書店では既に完売。現在は同区役所売店と市歴史博物館、市役所の市政刊行物・グッズ販売コーナーで購入できる。同課は「ガイドブックを手に、身近なまちを歩いて青葉区の歴史に思いをはせてほしい」としている。問い合わせは同課電話045(978)2295。

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