台風10号と暖かく湿った空気による記録的大雨で、1日朝までの72時間に観測された雨量が、小田原市、海老名市、相模原市中央区、平塚市の計4地点で観測史上最多を更新した。小田原市では平年の8月1カ月分の約3倍の雨が降ったことになる。
今回の大雨で総雨量が神奈川県内最多となっている小田原市では1日午前8時現在、72時間雨量が528.5ミリを記録。1976年の統計開始以降で最多となった。
海老名市(439.5ミリ)と相模原市中央区(417.5ミリ)、平塚市(394.0ミリ)でも、72時間の雨量が同年以降の観測記録を塗り替えた。
このほか、山北町や箱根町で430ミリ前後に達するなど、西部の山沿いを中心に雨量がかさんでいる。
横浜地方気象台によると、大気の不安定な状態は1日夜遅くにかけて続く見込みで、県内では1時間に30~40ミリの激しい雨が降る所がある。これまでの大雨で地盤が緩んでいるとして、土砂災害に厳重な警戒を呼びかけるとともに、低い土地の浸水や河川の増水にも注意を促している。