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「相模陸軍飛行場」写真集、完売で500部増刷 戦時中の愛川町に存在

カナロコ by 神奈川新聞 2024年9月2日 5時10分

 愛川町郷土資料館(同町半原)は、同町中津と厚木市上依知にまたがる県内陸工業団地に、戦時中に存在した「相模陸軍飛行場」の古い写真を中心に構成した「相模陸軍飛行場関係写真集」(A4判、30ページ)を500部増刷した。2019年に発刊して千部印刷したが約1カ月で売り切れとなり、同年中に500部増刷したものの、完売していた。 

 同飛行場は、一面の桑畑だった中津台地に旧陸軍が飛行場建設を計画し、1940年2月ごろに地元に通知。約218ヘクタールの広大な地域が飛行場用地となり、翌41年6月に熊谷陸軍飛行学校相模分教所として開校した。複葉の練習機を使った訓練が行われたが、戦局悪化で44年7月に飛行学校が閉鎖。その後、相模陸軍飛行場として陸軍の最新鋭機「疾風(はやて)」の基地となった。

 同館の山口研一学芸員が同飛行場で訓練を受けた人や整備に携わった人、軍属として関わった人たちやその遺族らを訪ねて戦時中の写真や資料を集め、2010年からほぼ2年に1度のペースで「戦争の記憶」展を開催してきた。写真集には19年までに開催した同展の展示資料の中から、古写真46枚を含む関係写真52枚を収めている。

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