沖縄の食と文化をテーマにしたイベント「いーちゃ・イチャフェスティバル」が7、8日、横須賀市の京急線横須賀中央駅周辺で開かれる。15回目の目玉はエイサー団体がパワフルなパフォーマンスを披露し合い、踊りや型が乱れた方が負けという「喧嘩(けんか)エイサー」。節目の本番を前に団体の練習も佳境を迎えている。
4日夜、市内の小学校では力強い太鼓とかけ声が響き、5歳の幼稚園児から66歳までの20人ほどが練習に励んでいた。軽快な三線の音色はアンプから流れる。「アンプを通さないと太鼓の音でかき消されてしまう」と市内唯一のエイサー団体「儀間(ぎま)神奈川会」の岡村哲也会長(55)。沖縄本島中部の読谷(よみたん)村の儀間地区でエイサーを学び、横須賀で受け継いでいる。13年前、いちゃフェスに出場するために結成された。
いちゃフェスは2008年、沖縄出身で横須賀で沖縄居酒屋「キジムナー」を営む神山長明実行委員長(55)が「鶴見や川崎のように沖縄で盛り上げたい」と店の常連客を誘って始めたのがきっかけだ。
「いーちゃ」は沖縄弁で「酔っぱらい」、「いちゃ」が出会いの意味。来場者は沖縄そばやオリオンビールを楽しみ、街中で実演されるエイサーに飛び入りし、一緒に踊れる参加型イベントだ。コロナ禍の2度の中止を経て節目を迎えた。
15回目の今回も飲食の屋台が並ぶほか、沖縄民謡のライブ、米海軍横須賀基地の第七艦隊音楽隊によるステージもある。
エイサーは横浜・鶴見や川崎、東京、栃木などから10団体が参加。市役所前公園や商業施設「リドレ横須賀」などで披露される。喧嘩エイサーは8日夕から。神山委員長は「1年で1回だけ横須賀を沖縄色に染め上げたい」と話し、来場を呼び掛けている。
7日が午前10時から午後8時、8日が午前10時から午後6時。荒天中止。