相鉄ホールディングス(HD、横浜市西区)と相鉄アーバンクリエイツ(同区)は11日、2040年代の実現を目指し、横浜駅西口周辺の大規模な再開発に着手すると発表した。20年代後半には映画館「相鉄ムービル」の建て替え工事を開始する。相鉄が西口の開発に乗り出してから70年以上が経過。1日に約200万人が乗降する国際都市・横浜の玄関口で、多様な人や企業が交流する新たなまちづくりを本格始動させる。
二俣川、ゆめが丘など「沿線開発6大プロジェクト」が終了。今回の計画は「横浜駅西口大改造構想」とし、人々が豊かさを実感できるようにとの思いを込め「Well-Crossing」をコンセプトに掲げた。
相鉄HDの滝沢秀之社長は会見で「さらなる飛躍を目指し、新たなステージに向かう時期にきた」と強調。都市間競争が激化する中、「西口も何も取り組まなければ魅力の低下は不可避」とし、行政、地権者らと合意形成を図りながら「個性輝くまちづくり」を進める考えを示した。
再開発は、市が主導して策定した「エキサイトよこはま22(横浜駅周辺大改造計画)」に沿って推進する。市と連携し、駅前広場などの公共空間も整備。河川の利活用による親水空間の創出や、歩行者優先の安全な街を目指す。
建て替えを決めた相鉄ムービルは、従来通り映画館とするかは未定。他の機能も含め検討するという。会見では、大規模商業施設・相鉄ジョイナスと横浜高島屋が入る「新相鉄ビル」についても言及。建て替えも視野に、今後検討していくとした。