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ウメ子の実物大写真パネル…小田原城の動物園、73年の歴史たどる企画展

カナロコ by 神奈川新聞 2024年9月14日 5時0分

 昨年12月に閉園した「小田原動物園」の歴史を紹介する企画展「お城に動物園があった」が11月4日まで、小田原城天守閣(小田原市城内)で開かれている。1950年に天守閣前に整備され、全国でも珍しい“お城の動物園”の73年の歩みを振り返ることができる。

 同動物園は市制10周年を記念して開催された「こども文化博覧会」の会場を残す形で開園。入場無料で、最も多い時期には346匹の動物が展示された。

 多くの市民や観光客が訪れていたが公園内が国指定史跡となり、動物園が「史跡にふさわしくない施設」と位置付けられたことで段階的に縮小され、最後に残ったニホンザルを別の施設に引き渡して閉園した。

 企画展では開園時に行われた動物たちの入園パレードや多くの人でにぎわう園内の写真など約420点を展示。サルやライオン、ツキノワグマ、クジャクなどの動物を当時の写真を交えて紹介している。

 特に来園者に愛されたインドゾウのウメ子は実物大の写真パネルで紹介。展示には来園者に鼻で水をかけるなどのいたずらをしていたことや、2009年に死んだ際のお別れ会には約8千人が訪れたことなどが記されている。

 同動物園最後の園長で現在は小田原城総合管理事務所の所長を務める清水蔵さんは「お城にあった動物園の歩みを多くの人に知ってもらいたい」と来場を呼びかけている。

 午前9時から午後5時まで。入館料は大人510円、小中学生200円。

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