金管楽器「ユーフォニアム」の誕生180年を記念した「古今東西のユーフォニアム展」が23日まで、三笠公園内(神奈川県横須賀市稲岡町)の記念艦「三笠」で開催している。世界各地から集めたユーフォニアム約30台を展示。楽器の起源から誕生までの流れや、国内外のユーフォニアムにまつわる歴史を紹介している。
ユーフォニアム誕生180年記念事業実行委員会が主催し、2月から浜松市や鹿児島市などを巡回し、横須賀は6カ所目。同展によると、ユーフォニアムは1844年4月1日にオーストリア・ウィーンの発明特権委員会によって承認され、誕生。ギリシャ語で「良い響き」の意味を込めた「オイフォニオン」と命名された。
展示楽器は、実行委代表の岡山英一さん(55)が収集したコレクションで構成されている。展示資料も岡山さんが英語、ドイツ語の文献などを通じ、20年以上をかけて独自に研究してきた成果をまとめた形となっている。
中学時代にユーフォニアムを始め、現在は同楽器専門の販売店を営む岡山さんは情熱を込めて言う。「マイナーな楽器だからこそ誕生の歴史に触れながら、普及し始めた時代や国の文化、楽器の作り手の気持ちに思いをはせて楽しんでもらえればうれしい」
岡山さんによるギャラリートークも1日4回実施している。入場料(三笠観覧料金)一般600円ほか。