相鉄バス(横浜市西区)、NTTコミュニケーションズ(東京都)などのコンソーシアム(共同事業体)9社は30日、共同でバスの自動運転実証実験を開始した。最先端の通信技術などを用いながら、混雑エリアで安全に走行できるのか検証を進める。
実施場所は、よこはま動物園ズーラシア(横浜市旭区)付近で、正門バス停から北門バス停を経由し戻る約2キロのルート。車両は、日野自動車製の小型バス「ポンチョ」を使用。10台の物体検知カメラやレーダーなどを備えた。実証実験では、路肩の道路灯に設置したAIカメラを活用し、直線距離50メートル以内に存在する車両や歩行者の有無を迅速に検知しながら走行する。第5世代移動通信(5G)など複数のネットワークサービスが飛び交う中、映像の劣化を予測して未然に切り替えるシステムも検証する。
今回の自動運転レベルは「2」。運転席に運転手を常時配置するほか、相鉄バスの営業所内に遠隔監視者も設ける。実施は、10月8日まで。運賃は無料で、事前予約制。相鉄バスの担当者は「映像の品質をどこまで保つことができるのか、実証実験を重ねていきたい」と話した。