インドネシア海軍の練習帆船「ビマスチ」が1日、海上自衛隊横須賀基地(横須賀市)に寄港し、歓迎式が行われた。同船は2017年に初来日し、日本への寄港は3度目で同基地への寄港は初めて。
今回は士官候補生の訓練として90日間にわたり近隣の東南アジア諸国や中国など各国を周遊。8月1日にインドネシアを出発し、9月24日にロシア・ウラジオストクを出港し、来日した。親善活動や補給、乗組員の休養が目的。
ビマスチはインドネシアの神話に登場する英雄にちなんで名付けられ、17年に建造された。排水量約2300トン、全長約111メートル、幅約13.5メートル。乗員約300人。うち約80人が士官候補生。
歓迎式では船長のハマスタリア・ドゥウィ・プラコソ中佐と、ホストシップを務める海自護衛艦「いずも」艦長の石寺隆彦1佐が記念品を交換。6月にはインドネシア海軍の士官がいずもに乗艦し、相互理解促進を図った経緯がある。石寺1佐は「両国の関係強化は地域の平和と安定に寄与し、平和的発展を享受できる秩序の維持に直結すると確信する」と話した。
記念撮影では同軍乗組員が「私たちの海で私たちは勝利する」を意味するインドネシア語のかけ声を上げ、海自隊員を沸かせた。2日午前8時過ぎから同軍の士官候補生が、うみかぜ公園(同市平成町)でパレードを実施する予定。