前節、国立競技場を舞台にJ2史上最多の5万5598人が詰めかけた清水との首位攻防戦で1―1の激闘を演じた横浜FC。次節・6日にも2年ぶりのJ1復帰が決まる状況だが、四方田修平監督(51)は「まだ何もつかんでいない。次の鹿児島戦で勝つことに集中できれば」と力を込めた。
清水戦を「全体的には良かったし、ある程度ここまで積み上げてきたものが出てることも多かった」と総括。ただ、まだ攻守に不足があると認め、同点とされたシーンについても「しっかりセットした状態で崩された失点。今まで自分たちがやってきたものを出せればやられる必要がなかった」と修正を求めた。
一筋縄ではいかない終盤戦。厳しさを知るから、表情は一段と険しくなる。だが一転、柔和な笑みが浮かんだのはファン・サポーターの声援に話が及んだ時だった。
「本当に感動した。覚悟してたアウェーの舞台で、横浜FCのサポーターが5000人近く来てくれてすごい声を張り上げてくれた。一人当たりの熱量で言ったらこっちの方が上なんじゃないかと思えるような雰囲気をつくってくれた」
ファン・サポーターを巻き込んだ総力戦。指揮官は「現状まだ2位。いち早く昇格を決めなきゃいけないし、その後は優勝争いも含めて緊張感は続いていく。どのぐらい貪欲に向上心を持ってやれるか」と力強く旗を振った。(須藤 望夢、写真も)