南足柄市は1日、市内の法人が所有する建物1棟に26年間にわたり固定資産税・都市計画税を誤って課税していたことを発表した。同法人の過誤納金は約3270万円に上り、市は今月末までに還付加算金などを合わせた約5600万円を返還する予定。
市によると、建物は1998年4月に建てられ、同法人が倉庫や事務所として使用してきた。地方税法では国が認可している団体が所有する事務所や倉庫に対しては固定資産税・都市計画税を課すことができないと定めているが、市は99年度から本年度までの間、同法の規定に該当する建物1棟に課税し続けていた。当初に課税対象とした原因は不明だが、以降は毎年度チェックすることはなかったという。
今年7月31日に同法人が市に建物の課税に対する疑義を申し立てたことで発覚。市は過誤納金と還付加算金など計約5600万円を同法人に返還する予定で、今月2日に開かれる市議会第3回定例会に返還額を盛り込んだ一般会計補正予算案を提出する。