3日午前4時半ごろ、横浜市南区山王町5丁目の日枝神社で「クスノキから火と煙が出ている」と110番通報があった。南署などによると、境内にある御神木で市の名木古木に指定されているクスノキ(樹齢約250年、高さ約15メートル)の一部が燃え、約2時間後に鎮火した。署は放火の可能性もあるとみて調べている。
署によると、通報で駆けつけた署員が約2.5メートルの高さに開いていたクスノキの幹の穴から煙が出ているのを確認した。
同神社の角井瑞宮司によると、境内の防犯カメラには、出火直前に不審な人物が手に持った物に火を付け、クスノキ下部の幹にできた穴に投げ込む様子が写っていたといい、幹の中の空洞化した部分を通って煙が外に出ていたとみられる。
神社によると、御神木に抱きついたり、なでたりして願い事をする参拝客も多いという。角井瑞宮司は「参拝者に大切にされている御神木に危害を加えられたのは残念だし、怖い。二度とこのようなことをしないでほしい」と話している。