リーグ3連敗中のJ1横浜Mは5日、アウェー柏戦(午後4時・三協F柏)に臨む。2日のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)での快勝をいかにつなげるか。GK飯倉大樹(38)は「次に出る選手が同じようにトライしていくことじゃないかな。(好不調の)波は絶対あるから、その波をみんなで乗り越えていくっていうのが大事だと思う」と言った。
ACLEの蔚山(韓国)戦では公式戦8試合ぶりの無失点。「勇気を持って高いラインで頑張って。怖いところをみんなで埋めたっていうのはでかいんじゃないかな。ここ最近ちょっとずるずるラインを引いちゃったりしていたから」。まだ1試合ではあるが、ベテランGKは変化の兆しを感じ取る。
「頑張る」。言葉にすれば抽象的だが、苦しいときにあと一歩踏み出す。それを導くのは年長者の務めである。
「こうやってベテランが出ている意味って、そういうところを支えること。いろいろと経験させてもらってるから、それを還元する場だよ。俺は」。語り口はいつも通り、軽妙。だが端々に使命感がにじむ。「(水沼)宏太とか(小池)龍も途中から入って引っ張ってくれるのも責任感から出てくるもの」
蔚山戦で4点目のゴールを決めたMF水沼はこう指摘した。「緩んでいる練習が今年はたくさんあった」。そこに停滞の要因を肌感覚で悟り、好転の糸口を探す。
首位広島との勝ち点差は21。J1の戦いは秋風が漂うが惰性で進むわけにはいかない。34歳の水沼は力を込めた。「僕自身はこの連戦で最後の5分ぐらいしか出られないのはやっぱり悔しい。もっともっとプレータイムを増やせるように負けずに頑張りたい」